オフィス2000は誰が反対しても,誰が問題を摘発しても,瞬く間に標準となる。皆が使いだす。そして使わないものは異端の徒となる。それを諦めとともに見守る術を,我々はすでに身に付けているのだけれども…。
マイクロソフト社は,アメリカで6月10日に出荷開始されたオフィス2000の日本語版を7月9日に出荷すると決定した。オフィス2000は,HTML生成機能を使いWebサーバ上に直接HTMLを保存する。さらに,インターネット・エクスプローラー5の「ディスカッション」機能を用いて,ウェブ上のドキュメントに複数のユーザがコメントを付け合えるなどのWeb機能の強化を最大の特徴としている。
そんなこんなのオフィス2000の機能をHotWiredはあまりにマイクロソフト的である,としている。現在のHTML,XML,CSSの標準を壊しかねない要素をたくさん持っているからだ。そしてそんな標準から逸脱したものだとしても,オフィス2000が獲得するであろうシェアを考えるとその逸脱こそが標準に取って代わる。無理が通れば道理引っ込む(^_^)。ウインドウズの時もそうだったし,インターネット・エクスプローラーの時もそうだったし,そしてまた。
僕はマックユーザーだから直接的な被害は少ないけども,仕事先の人から送られてくる文書は何度もプレーンテキストでといってもワードの文書が送られてくる。バージョンが低いワードでは開くこともできなかった。オフィス2000の「ディスカッション」機能はネットスケープユーザーをまた駆逐することだろう。CNETによると,オフィス2000とマック版オフィス98の間に互換性に問題があるとも…
標準がこける日はいつか必ず来る。しかも,ある日,突然に。でも,それは,我々が考えるより,いつもほんのちょっと先になってしまうんだな…,いつも。
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